◇ミネラルウォーターについて

ミネラルウォーターがブームになって以来、水の「硬度」が何かと話題になるようになりました。

 硬度といっても水の物理的な硬さを表わしたものではありません。

 水に含まれるミネラル分の量を表わしたもので、硬度(総硬度)は水中のカルシウムとマグネシウムの1リットル当たりのミリグラム数で表示されます。

 市販されているミネラルウォーターの成分表示を見てください。

 カルシウムやマグネシウムの1リットル当たりの量がミリグラム単位で記載されています。その数値を左の計算式にあてはめると硬度が出てきます。

 硬度=(カルシウム量×2・5)+(マグネシウム量×4)

 この数値が高いものを硬水といい、低いものを軟水といいますが、その境目は国や研究者によって差があります。WHO(世界保健機関)では、0〜60を軟水、60〜120を中程度の軟水、120〜180を硬水、180以上を非常な硬水としています。また、ドイツでは179以下が軟水とされています。

 日本の水道水は3分の2が硬度50以下といわれているので、日本の水はほぼ軟水といえるでしょう。逆に硬度が300以上のみずは水道法で供給できないことになっています。

 これは家庭でセッケンをつかうときに泡立ちにくくなるからです。温泉にいったときにセッケンが泡立たなくなるのは水の硬度が高いからです。
 
 土地によって水の硬度が変わるのは、水が湧き出してくる地層に関係しています。ヨーロッパの地質は多くが厚い石灰岩層からなる水成岩で、雨水がゆっくり地中を流れる間にカルシウムや重炭酸イオンを溶かしますが、火山国である日本は多くが軽石のような火成岩で形成され、山から海岸までの傾斜が大きいため、地下水が浸透して流れる速度も速くミネラル分が溶けにくいのです。

 ですから、日本産のミネラルウォーターの硬度が低く、ヨーロッパのミネラルウォーターは硬度の高いものが多いのです。

 また、ひとくちに硬水といっても、永久硬水と一時硬水とにわかれます。

 マグネシウムやカルシウムが塩化物や硝酸塩のような状態で水に溶解している場合には、煮沸してもマグネシウムやカルシウムは沈殿しません。

 このように煮沸してもカルシウムやマグネシウムのイオン濃度が低下しない硬水を永久硬水といいます。

 一方、重炭酸カルシウムや重炭酸マグネシウムが溶けている硬水は、煮沸すると熱分解して炭酸ガスがとんでしまい、軟水になってしまいます。

 これを一時硬水といいます。